そろそろ病院を辞めたいなと思ってもすぐには辞められません。そこには大きな関門があります。
それは、師長さんとの面談です。
1対1の面談で勝った者のみ、退職という栄光を手にすることができるのです。
この面談で、師長さんからありとあらゆることを言われて、退職が延期になってしまった看護師さんは多くいらっしゃるのではないでしょうか。
管理人のぱんさんは、結婚の予定はありませんでしたが、結婚をすると作り話を作り退職をしました。
特にやりたい分野があるわけでもなく、結婚の予定もなく、実家から病院へ通勤しており、本当の退職理由は「体力的や精神的に限界で一回看護から離れたい」でした。ですが、その理由では辞めることができませんでした。
どのような経緯で、退職することとなったか解説していきます。
作戦1回目!先輩が辞めた理由を使ってみた
師長さんとの面談は5月と9月に年2回行われていました。
実は、3年目の時にも退職したい旨を伝えましたが、退職理由が明確ではなかったため、撃沈しました。
なので、4年目の今回は絶対に辞めようと誓って挑みました。
ここで少しラッキーだったのが、師長さんの異動があったことです。
3年間お世話になった美人で少し怖い師長さんが異動となり、優しそうなお母さん師長さんがやってきたことです。
1回目の面談では、結婚を退職理由にしようとは考えていませんでした。
先に辞めた先輩は慢性期病院で働きたいという理由を師長さんとの面談時に伝えて辞めたとのことでした。
なのでその理由を用意して、面談へ向かいました。
1回目の面談失敗。彼氏がいることを匂わせた(実際いなかった)
面談が始まりました。
最初は、業務のことやプリセプターをやっていたのでプリセプティのことなどをお話しました。
面談が終盤になったところで師長さんより
他には何かない?
と聞かれたたので、すかさず、
来年の3月で辞めたいと思っています。
と伝えてみました。戦いの始まりです。
どうして!?何か理由があるの?
慢性期看護に興味があるので、慢性期病院で働きたいと思っています。
それはもったいないよ。ぱんさんはすごくできるから、むしろ、私が元々いた呼吸器に誘いたいとすら思ってたんだから。まだまだ、他の病棟も経験するのがいいと思うよ。
ぱんさんはできるナースではありません。元々遅いのに、必要以上に確認をするのでとても仕事が遅いです笑
もう病院は、忙しくて疲れてしまった部分もあります。そこまで、やる気がないです。
本音を言いました。
それを言ったら私も疲れてるよ。みんな一緒だよ。みんなでがんばろうよ。
感情論で伝えたら、感情論で帰ってきました。優しく辞めない方へ誘導してきます。
ここで、辞めたいの一点張りを続けたところ、、
とりあえず、また9月に面談があるから、最終決定はその時にしましょう。
とのことで、保留という形となりました。
その後、世間話の時に
ぱんさんはお付き合いしている人とかいるの?
〇〇に住んでいる彼氏がいます。
と伝えました。この時、私に彼氏はいません、、、。
ここで既に私の頭の中では、退職理由に結婚を視野に入れていたために出た言葉でした。
ここで1回目の面談は、志半ばで終了しました。
作戦2回目。退職理由を結婚にすることにした
1回目の面談で失敗してしまったので、再度作戦を練ることにしました。
1回目の面談の時に出した、退職理由は3点です。
- 慢性期病院で働きたい。
- 働くことが疲れてしまった。
- 成長しようというやる気がない。
慢性期病院の理由は、本当にやりたいわけではなかったので詰めが甘かったと感じました。
そこで、《結婚考えていて、彼が都内に住んでいるので辞めることにした》という作り話を設定することにしました。
定期で決められている面談は9月でしたが、少し前に伝える方が信憑性が上がるのではないかと考えました。
そのため、8月に自ら師長さんを呼び出し、上記の結婚の旨を伝えるという作戦に出ることにしました。
面談を申し込む日は、自分が夜勤明けで師長さんは日勤の日に行うことに決めました。
次はもう失敗はできません。
2回目面談成功。師長さんが信じてくれた!
いざ決戦の時、、、。
師長さんを呼び出す前は本当にドキドキしました。
師長さん。お話したいことがあります。お時間ある時にお話させてください。
ん!今する?大丈夫だよ!
夜勤明けの私に考慮してくれました。
カンファレンスルームに移動し、2人きりで話ました。
前回お話した、退職の件でお伝えする事があります。
今の彼と結婚する予定となったので引っ越す必要があるので、今年度いっぱいで退職したいと考えています。
すごく緊張しました。
あら、そうなの!それじゃあ仕方ないね。本当に残念。いい子はみんな結婚して行っちゃって悲しい。
3月の退職は一とが足りなくて、病棟が回らなくなるから難しいから、5月以降でも大丈夫?
大丈夫です。ありがとうございます。
退職を確定することができました!意外とあっさり受け入れてもらえました。
面談以降、師長さんから、結婚について深く聞いてくることはありませんでした。この事を他の職員にした時に、師長さんもぱんさんが結婚しないことわかってたんじゃないかな?という話になりました。
師長さんはすべてわかっており、私に気を使ってくれていたのかもしれません。
作り話を作った理由は、師長さんの点数評価制度!?
退職した大学病院には一部うわさがありました。
それは、師長さんは、点数制で評価されており、自分の病棟の職員が退職をしたら点数を引かれる。
ただ、結婚や家族が理由で退職せざる負えない状況の場合のみ点数が引かれず、退職が許可されるらしい、といううわさです。
実際に、何年も「辞めたい」と面談で伝えているが、辞めさせてもらえず、ずっと働いている先輩看護師もいました。
私は、師長さんの友人はいないので、それが本当かどうかは定かではありません。
もしそれが本当だったら、本当のことを言って押し切って辞めようとするより、作り話をして辞めた方が、師長さんにとっても都合がいいことなのではないかと思いました。
たしかに辞めることが確定しているなら、少し話を作っても穏便に辞められるのが一番いいな!
波風立てないで退職できてよかった!
辞めたいことを師長さんに伝えても、すんなり辞められなかった事例は、看護師業界であればよく聞く話です。
実際、辞められてしまうと人手不足になるし、3年や4年も時間を掛けて育てた人材を失いたくはないのは当然だと思います。
今回の私の事例は、嘘をついてしまっているので、胸を張っておすすめの退職方法です!とは言えません。
ただ、この嘘はなるべく師長さんに迷惑をかけず、波風を立てないで退職をしたいという気持ちがあったからなのです。
まだ経験が未熟だったあの頃の私にとって、一番最適な退職方法だったのではないかと今でも思います。
この経験が、悩める看護師さんの参考になればいいなと思います。
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